個の力だけでは、成功できない

天才!  成功する人々の法則

天才! 成功する人々の法則

「天才!成功する人々の法則
OUTLIERS THE STORY OF SUCCESS」
著者:マルコム・グラッドウェル(勝間和代=訳)
出版社:講談社
分類:人生論・教訓
「目次」
プロローグ ロゼトの謎
第一部 好機 
第一章 マタイ効果 第二章 一万時間の法則 第三章 天才の問題点 その一 第四章 天才の問題点 その二 第五章 ジョー・フロムの三つの教訓 
第二部 「文化」という名の遺産
第六章 ケンタッキー州ハーラン 第七章 航空機事故の“民族的法則” 第八章 「水田」と「数学テスト」の関係 第九章 マリータの取引
エピローグ ジャマイカの物語
「概要」
天才はいかにして産みだされるのか。才能と努力だけではないということを具体的な事例をもとに語っている。
「書評」
P.130
・・・Cグループは素晴らしい知能の持ち主だった。五、六歳のころに出会っていればその旺盛な好奇心や頭の回転の早さ、才気に圧倒されたにちがいない。彼らは本当のアウトライアーだった。・・・
それでは、Cグループの子どもたちに何がかけていたのか?・・・
それは、子供たちに実社会でいきていく準備をさせるためのコミュニティ(周囲の社会)だ。

IQが高くても環境に恵まれていなければ、成功できないという具体的な事例には、納得させられた。可能性のある子供達に生い立ちに関係なく、機会を与えることのできる社会をつくる重要性を感じた。
P216
非常時に求められる能力
・・・ラトワッテに求められたのは、意思の疎通だった。命令を出すという意味ではなく、もっとも明瞭、かつ素直な方法で相手を励まし、懐柔し、落ち着かせ、交渉し、情報を共有することだった。

この本の中にでてくるカビエデス機長とクロッツ副操縦士の不自然な会話に驚く。緊急事態であることが第三者に全く伝わってこない。不明瞭な会話が大きなミスに繋がることを思い知らされる。非常時に的確な言動を行えるかどうかは、人間の重要な資質である。多くの人は非常時には動揺してしまうであろう。

「習慣化1」
使う場面:日常生活、業務遂行中、全般
 チェック項目:□独自の機会を認識し、最大限利用することを心掛けているか。
「習慣化2」
使う場面:緊急事態が発生したとき
 チェック項目:□落ち着き、情報を共有し、分析し、判断し、交渉したか。