モチベーションの高め方

ちょいデキ! (文春新書)

ちょいデキ! (文春新書)

ちょいデキ!
著者:青野慶久
出版社:文春新書
分類:ビジネス
「目次」
第一章 大企業に溶け込めず、起業へ
第二章 こんな私でもなんとかやってます
第三章 Q&A 基礎編
第四章 Q&A 役にたつ実践編
第五章 Q&A ビジネス情報収集術編
第六章 Q&A 健康管理編
第七章 では、現場へ「行ってらっしゃい」
「概要」
夢に向かって計画を練り、計画通りに進めることは容易ではない。鉄の意志を持った超人を目指すのではなく、周囲よりちょっとデキる人間になる方法。
「書評」
P.64
現状への不満を語り合うだけでは、モチベーションはつくれません。モチベーションは夢であり、未来に存在するものだからです。
・・・目を閉じて自分に問いかけました。「何がほしいの?」
私の体からは「眠い」という返事が返ってきました。極めて小さな夢です。そこで、それをかなえるために、ベットに横になり、布団をかぶりしました
・・・でもその小さなモチベーションを満たしてあげることで、気持ちは復活するのです。
 
 やる気が落ちている時にどうするか。大きな改善策でなくても、小さな今の不満を満たしてあげることで、やる気が湧いてくる。やる気が落ちている理由は、些細なことであったりする。誰かに言われた小言を自分の心の肥大化し、必要以上に気にしていたりする。睡眠不足や体調不良になると余計にそのことを気にしていたりする。
 食事、睡眠、休息は大事であるとわかっていても、目の前の膨大な仕事の前におざなりになってしまう。少しの不満を満たすことで、少し良くなり、この少しが大きな改善へ繋がっていく。

「習慣化」
使う場面:モチベーションが落ちているとき
チェック項目:●不満とやりたいことを書き出し、できることを実行したか。

見えないものの重要性

仕事の「見える化」99のしかけ

仕事の「見える化」99のしかけ

仕事の「見える化」 99のしかけ
著者:松井順一 他
出版社:日本能率協会マネジメントセンター
分類:ビジネス
「目次」
第1章 まずは、正しく「見える化」を理解する
第2章 さて、何を「見える化」する?
第3章 「見える化」の実践5ステップ
第4章 組織・体制を「見える化」するしかけ
第5章 プロセスを「見える化」するしかけ
第6章 仕事環境を「見える化」するしかけ
第7章 仕事を「見える化」するしかけ
第8章 管理・改善を「見える化」するしかけ
「概要」
仕事で発生する問題の真の原因は、見えない中に潜んでいる。見えない原因を追求するためのツールフォーマット集。
「書評」
P22.
完了してしまった“結果のデータ”を得るのはたやすいですが、完了前の途中段階での“事実のデータ”を得ることは意外と難しいのです。ですから、多くの組織は、データの得やすい過去の事実から未来を予測して、計画し、その計画に従って現在の事実を見ないままに行動するというスタイルで仕事をしています。
 「見える化」は、いまこの瞬間、現在の事実を見えるようにして、確実に良い結果が得られるように調整を繰り返していくことです。結果から次の計画を立てることを繰り返すマネジメントではなく、現在の事実からいまの行動を調整することを繰り返すマネジメントをめざすものです。
 
「見えるもの」は理解しやすく、人に理解してもらえやすい。「見えないもの」は理解しにくく、人に理解してもらえにくい。「見えないもの」を考えることは、苛酷な作業である。しかし、「見えないもの」は重要であることが多い。人の心、やる気は見えないが、個人の能力を発揮する上で大きく影響する。
組織を改善するためには、個人に対するインプット、アウトプットの量、質を高めていく必要がある。それを評価するためには、結果だけではなく途中のプロセスを把握する必要がある。プロセスを見えるようにすることは労力がかかる。分析し、把握できるようにするために「見える化」しないといけない。個人にとって「見える化」する作業は余分な作業のように思う。その作業が、いつ、どのように自分にとってのメリットに繋がるかわからないからである。
目の前にある作業をこなすことのほうが、周囲から仕事をしていることが理解されやすく、自分自身も仕事をしている実感を得られる。ある意味、楽だからだ。
しかし、本来目指すべきかたちは、個人の知恵、暗黙知を共有することが組織知となり、組織の改善に繋がり、個人にメリットがもたらされるという巡回を生み出すことである。

「習慣化」
使う場面:組織の改善を検討するとき
チェック項目:□見えない作業を見えるようにするしかけを検討したか。

個の力だけでは、成功できない

天才!  成功する人々の法則

天才! 成功する人々の法則

「天才!成功する人々の法則
OUTLIERS THE STORY OF SUCCESS」
著者:マルコム・グラッドウェル(勝間和代=訳)
出版社:講談社
分類:人生論・教訓
「目次」
プロローグ ロゼトの謎
第一部 好機 
第一章 マタイ効果 第二章 一万時間の法則 第三章 天才の問題点 その一 第四章 天才の問題点 その二 第五章 ジョー・フロムの三つの教訓 
第二部 「文化」という名の遺産
第六章 ケンタッキー州ハーラン 第七章 航空機事故の“民族的法則” 第八章 「水田」と「数学テスト」の関係 第九章 マリータの取引
エピローグ ジャマイカの物語
「概要」
天才はいかにして産みだされるのか。才能と努力だけではないということを具体的な事例をもとに語っている。
「書評」
P.130
・・・Cグループは素晴らしい知能の持ち主だった。五、六歳のころに出会っていればその旺盛な好奇心や頭の回転の早さ、才気に圧倒されたにちがいない。彼らは本当のアウトライアーだった。・・・
それでは、Cグループの子どもたちに何がかけていたのか?・・・
それは、子供たちに実社会でいきていく準備をさせるためのコミュニティ(周囲の社会)だ。

IQが高くても環境に恵まれていなければ、成功できないという具体的な事例には、納得させられた。可能性のある子供達に生い立ちに関係なく、機会を与えることのできる社会をつくる重要性を感じた。
P216
非常時に求められる能力
・・・ラトワッテに求められたのは、意思の疎通だった。命令を出すという意味ではなく、もっとも明瞭、かつ素直な方法で相手を励まし、懐柔し、落ち着かせ、交渉し、情報を共有することだった。

この本の中にでてくるカビエデス機長とクロッツ副操縦士の不自然な会話に驚く。緊急事態であることが第三者に全く伝わってこない。不明瞭な会話が大きなミスに繋がることを思い知らされる。非常時に的確な言動を行えるかどうかは、人間の重要な資質である。多くの人は非常時には動揺してしまうであろう。

「習慣化1」
使う場面:日常生活、業務遂行中、全般
 チェック項目:□独自の機会を認識し、最大限利用することを心掛けているか。
「習慣化2」
使う場面:緊急事態が発生したとき
 チェック項目:□落ち着き、情報を共有し、分析し、判断し、交渉したか。

「囚人のジレンマ」で勝つものは

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

「理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性」
著者:高橋昌一郎 出版社:講談社現代新書 分類:論理学・哲学
「目次」
序章 理性の限界とは何か
第一章 選択の限界
第二章 科学の限界
第三章 知識の限界
「概要」
人間はあらゆる問題を理性的に解決できるのか、永遠に超えられない限界があるのか。シンポジウム形式でディスカッションする。

「書評」
P.83、84
囚人のジレンマ・ゲームをコンピュータに戦わせて、どのようなプログラムが最も高い利得をえるか、コンテストを開催して見極めることにしたのです。
・・・優勝したのが応募された中でも最も単純なプログラムだったからです。
それは、トロント大学の心理学者アナートル・ラポートの作成したプログラミング言語FORTRAN三行で書かれたもので、初回は「強調」を出す、次回は前回の相手と同じカードを出す、以下これを繰り返すというだけのものです。そこでこのプログラムは「TFT」(ティット・フォー・タット)つまり「しっぺ返し」戦略と名づけられました。・・・人間社会で言えば、相手から高い信頼感を得ることのできる「上品」な戦略といえます。

この結果は世の中の真理を現していると思う。人から信頼を得ることの大切さと、ただ、相手を信じるだけでは生きていけないことを示唆していると思う。人間の感情は複雑なようでシンプルなのかもしれない。

P.91
プレーヤーは、自分が取りうる戦略のそれぞれについて、相手が利得を「マックス(最大)」にしようとすることを想定しますね。その中で、自分の損失を「ミニ(最小)」にしようとする戦略です。もっと簡単に言うと、「勝とうとするよりも、まず負けないようにする」という考え方です。

勝負の世界で「負けないこと」は消極的な気持ちでマイナスの印象があるかもしれない。だが、勝負の世界で永い間勝ち続けてきた者は、おそらく負けないことを常に強く意識しているだろう。自分の力を過信し一か八かの勝負にでるものは、素人ということである。

「習慣化1」
使う場面:プログラムを設計するとき
 チェック項目:□プログラムは最小限のシンプルなものにしたか。
「習慣化2」
使う場面:日常生活、業務遂行中全般
 チェック項目:□人から高い信頼を得られる行動をしたか。
「習慣化3」
使う場面:プロジェクトを遂行するときなど
チェック項目:□最悪を想定し失敗を最小限にする対策を講じたか。

部分的に上手くいくことはない

その71
仕事、恋愛、家庭、就職などのある部分だか上手くいく人生はない。ある時だけいい格好をみせようとしても、すぐ化けの皮が剥がれる。
人との関係を多く持ち実体験を積み重ねないとだめ。経験値があがらないと、身にはつかない。人格や能力は、普段の生活のなかでもまれて培われていく。

不安ベースかどうか

その70
宮台真司氏のラジオで「不安ベースかどうか」が人間の質を決めるという話をしていた。自分の心の中は、「不安」が大半をしめており、不安に突き動かされているように思う。
自ら進んで行動しているか、恐怖心で行動しているかを考えると、ほとんどの行動が恐怖によるものだ。死、衣食住が満たされない、肉体・精神が異常をきたす、社会的地位を失う、周囲との人間関係が崩壊する等の恐怖を感じ行動している。

気になる

その69
選挙が気になる。
国のあり方について議論されない風潮が気になる。
日本は、右肩上がりで成長していけるだろうという、甘い考えが気になる。
現状をどう認識するか、どこを目指すかを語るべきであると思う。