溜め

その68

 小飼弾氏の紹介本「反貧困」(湯浅誠)より

この本では貧困の自己責任を批判し、「溜め」のある社会をいかにつくるかを語っている。「溜め」には、人間関係の「溜め」、金銭の「溜め」、精神的な「溜め」などいろいろある。

「溜め」という言葉がいろいろな問題と繋がる。
今の日本ではいろいろな「溜め」がなくなってきている。
昔の日本に「溜め」ができたのは、すぐに結果を求めなかったし、求められなかったからであろう。日本の多くの企業は生き残りをかけて、グローバル化を進めている。グローバル化を進めることは、すぐに結果を求められるということと直結する。
 しかし、目先の短期的な結果は、長期の勝利を保証するものではない。永く続くものでなければ本物にはなれない。忘れかけている「溜め」の中に本物になるヒントがあるように思えてならない。