大衆心理は極端にふれる

その45 
 藤巻健史氏の著書「100年に1度のチャンスを摑め」の中で,「証券の価格には理論値があり,サブプライム・ローン証券の理論値はローンを借りた人が返せなくなる人の割合で決まる」との記述があった。
 素人ながら私の分析は,この問題が大きくなったのは取引価格がこの理論値を大きく下回ったことによると思う。大衆が返せない人の割合の下げ止まりを見極められず,証券価値がまだ低下するであろうと予測した。証券価値低下の影響を受けて個人の給料減額や,会社の倒産が増え,返せない人の割合が増えるであろうと予測した。大衆が予測したこの負の連鎖が原因であると思う。
 情報が大量に出回る最近の世の中だが,大衆心理は画一的で一方向に極端にふれる傾向が強くなったと思う。この心理がバブルや大不況を生み出すと思う。

100年に1度のチャンスを掴め! (PHPビジネス新書)

100年に1度のチャンスを掴め! (PHPビジネス新書)