薬に頼るな

その59
 頭痛が1ヶ月ほど続き、よくならないため脳神経外科で診察を受けた。頭部CT、MRIを撮ってみてもらったが、特に異常はなかった。血圧が高いことが一つの原因では、との診察結果を受け、血圧を下げることにまじめに取り組むことにした。
 早速、家庭用の血圧計を購入し、朝、晩2回血圧の記録をするようにした。一般的な高血圧対策(アルコールを控える、塩分を控える等)を習慣にすることで、徐々に血圧が下がってきた。

 高血圧は薬で下げるな!浜六郎 角川oneテーマ21
日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインの正常血圧は「収縮期血圧130mmhg以下かつ拡張期血圧85mmhg以下」である。本書でこの数字の根拠についてふれているが、驚くべきはそのエビデンスが少ないことである。(この本の初版は2005年9月なので状況は変わっているかもしれませんが)長期間にわたり多人数のデータを正確とるのは難しい作業なのだろう。

 この本を読みながら、医者が最新の正しい知識と情報で判断しているか、を疑問に思った。「降圧剤を飲んでいますか」という医者の質問があった。ガイドライン値を超えれば、血圧は薬を使ってでも下げるものと単純に考えていないか。自分は1回の血圧測定で医者の診断を受けたが、血圧は1日のうちで変動がかなりあるし、測定の仕方で値が変わる。少なくとも何回か計る慎重な対応が必要ではないか。
 著者の述べていることが全て正しいかどうかは別にして、「ガイドライン」や「医者のいうこと」に無防備でなく、確認する姿勢。根拠を理解しておくことが大切である。何ごとも鵜呑みにせず、疑ってかかるべきである。難しい専門用語に惑わされ思考を停止してはならない。
 薬には必ず副作用がある。
 人間の体は自然治癒力がある。
この2つを肝に銘じておきたい。
安易に薬に頼らない。血圧は習慣の改善で下がる。

高血圧は薬で下げるな! (角川oneテーマ21)

高血圧は薬で下げるな! (角川oneテーマ21)