戦略性、正しい時間、意味のないこと

その12

 梅田望夫氏のコラム「世界観、ビジョン、仕事、挑戦――個として強く生きるには」講演録(JTPAシリコンバレー・ツアー2008年3月6日)からのキーワードに感銘を受けた。
「戦略性」
明確な目標(得るものとそのための時間)を持ち、それを実現するための行動を模索すること。己を知り、敵を知ることが重要。敵のありとあらゆる出方を想定し、準備し対応を考えておく。敵の状況によって臨機応変な対応が必要。自分の振る舞いが敵にどう見えるか、どう見せたいかを考える。
「いまここで自分がここで使っている時間というのが正しいかどうかを問い続ける姿勢」
全てが思い通りになるわけではない。むしろ思い通りにならないことが多い。自分の理想を追求し納得のいかないことは絶対やらないというのと、納得がいかなくても言われたことをその通りにやるという間で現実とのバランスをとっている。納得がいかないことをやるということは、自分を浪費していることであり、そのツケは後で自分に帰ってくる。その時間は正しいか。自分の目標に近づくための行動か。
「意味のないことをやるということに対して緊張感をもって生きる」
緊張感をもつとは、その行動についてよく考えること。意味のないことをやらなくてすむように戦ったか。だめなら、少しでも有効なことをするように仕向けられなかったか。他の人が同じようなことに巻き込まれないようにしたか。効率的に短時間で終われるようにしたか。
一流の人間は妥協を排除し、常に緊張感の中で理想を追求し続けることができる。
「完全なあるものを創作しようとする努力ほど、心霊を純潔ならしめるものはない」 ミケランジェロ