40歳

その13

 40歳が近づき理由もなく焦りを感じていた。新しい自分の目標を具体的に持ちたいと思った。今年の前半,約半年間をかけてお金の流れ,情報の流れ,アウトプットの流れを整理し,少しずつ理想に近づけながら自分の「位置」を確認するように心掛けた。偶然,この流れにのってか節目となる出来事が9月に重なった。新たな成長のチャンス到来である。このチャンスも周囲の人々の暖かい支えがあったからである。いつも明るくいてくれる家族,苦しいときに助けてくれる仕事仲間,気さくで楽しい友人達に心から感謝する。
 私が子供の頃,30歳ぐらいから年上の男性は,みんな「おっさん」に分類していた。30も40も50も同じだった。腰が曲がって,しわくちゃなら「じいちゃん」。「おっさん」も「じいちゃん」もつまらなそうで,かわいそうに見えた。
 いざ自分が40歳を迎える今,(「おっさん」真っ只中であるが)まだまだ期待できる楽しみがあり,ネガティブな意識は微塵もない。逆に60,70歳の高齢になっても,能力を高め続けていけるイメージが湧いてきた。
40歳の自分は想像していた以上に体は動くし,考え楽しむこともできる。食事,運動,睡眠の質を高めればもっと良くなれる。仕事や生活のリズムを維持し,良いことをルーティン化すればよい。
 しかし,歳を重ねると,自分の自由な時間が少なくなる。時間の使い方の工夫が必要である。「やること」が増えすぎると,「やること」に精一杯で手段が目的化してしまう。「やること」の効果をチェックし,付け加えること,省くこと,止めることを吟味しなければならない。まだまだ希望はある。
「普通人は時をつぶすことに心を用い,才能がある人間が心を用いるのは,時を利用することである。」 ショウペン ハウエル