文章力(思考編)

その15

 文章の質を高めるためには,思考力が重要である。普段どのように頭を働かせれば,思考力が身に付くであろうか。以下をヒントに頭の中の作業をパターン化し繰り返すことから始めたい。

起承転結では「転」が最も重要であり全エネルギーを注ぐ。「転」では人が気づいていないオリジナルな何かを表現する。
<書くことを構築する>
①考えを突き詰める。
②言いたいことをキーワードにする。
③書く内容をメモに整理する。
<思考力を鍛える>
①何を,どのような文章で,どう組み立てるか。
②ものごとを独自の角度で見ることができるか。
③意味の含有率が高いか。
<価値を創造する>
①主題(新たな気づき)を打ち出せているか。
②価値を見つける,高める,創造することができているか。
③自分の経験知,暗黙知からアイデアを搾り出す。
④ネタ出しは主観,書く作業は客観。
<3の法則>
①性格の違う3つのキーコンセプトをつなげる。
②つながっていないものをつながったときにおもしろいと感じる。
③意外なものをつなげる。
<文体は立ち位置で決まる>
①自分に対する文章か他人に対する文章かを明確にする。
②自分が書きやすいポジションで書く。
<オリジナルな文章を書く>
①原点は感じること。
②自分の中に食い込んだものを,なぜ食い込んだのかを分析する。

「オリジナルな何かを生み出し,それを分かりやすく表現する力が,その人の存在価値を高め人生を豊かにする。」

原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫)

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